バニラエア問題で思うこと

 新聞は地元紙を取っているんだけど、ニュースはもっぱらラジオとスマホからである。

6月最後の週にまた、問題になりそうな朝日新聞の記事が朝のニュースに飛び込んできた。バニラエア関空-奄美大島線問題。

 

件の木島氏は高校3年生の時にラグビー練習中に脊髄を損傷し車いす生活になった、この方のページがここ。

バニラ航空、奄美路線での搭乗拒否「階段昇降のできない人は乗れません」 

このページの最後に彼のfacebookやメールに寄せられた批判的な意見128通と応援の意見35通が並んで載せられている。「五体不満足」の著書で有名な作家、乙武氏もこのことについてブログで書いているが、これに対するコメントもほぼ批判的な意見で占められている。

「木島氏が事前に連絡をしなかったことが悪い」

「障害者への配慮は努力義務でありそれがなされていなかったからといって違法とは言えない」

「彼はプロの障害者クレーマーである」

飛行機のような、他の交通機関と比してさまざまな安全上の懸念がある乗り物については乗客も守らないといけない厳しいルールがある。木島氏も世界中を旅しており、一般人よりはるかにこの辺は熟知していたはずで、旅慣れた彼がこのような行動に出た意味を考えなければならないと思う。

想像だけど、若くして意図せずして半身不随になった彼はそれまで健常者には決してわからない相当な苦労をしてきたはずで、その想像を絶する苦労の中でどんなことを思ったかというと、

「半身不随の障害者は障害者らしくおとなしくしとけ。最低限の施しはしてやるから、お前にはできないことはあきらめろ」

という社会から与えられる無言のメッセージをうけとり悔しくやるせない思いを抱えながらひたすら生きてきたに違いないと思うのである。そもそも自分で好き好んでこの体になったわけではないのに。

「保育園落ちた。日本死ね。」の時も問題になったがこのくらいやって波風立てないと船は進まないものだということである。障害者である自分がこの世に生きる普通の人間として生きていくにあたって健常者を優先した不利なルールがあって、誰も疑問をもたかったのなら声を上げ、行動し変えていくしかないのではないか。

事実今回の騒動では、鹿児島県と大阪府が連携をとってバニラエアが直ちに謝罪と対処を行ったとの報道があった。木島さんが問題提起しなければ解決しなかった問題だといえよう。

日本人は義務教育で理不尽とも思えるほどの校則で皆同じようにすることを強要される教育を受けてきたからルールから外れそうな人をぼこぼこに攻撃してしまう傾向があり今回の騒動にもそんな傾向がつながっているのではないだろうか。

という、私の意見と同じことをお書きになっている方の記事があったのでご紹介しておく。

私のへたくそな文章では読みにくいので。

yahooニュース 2017/7/1 土

(伊藤和子氏 弁護士、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長)

バニラエア問題、声をあげた人へのバッシングはもうやめて。生きづらさを助長していませんか?

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