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女性議員に向かって「6年間で一番大きな功績は子どもをつくったこと」~三ツ矢議員の真意を考えてみよう~

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■決定打を欠く参院選の争点

7月21日は参議院議員通常選挙が行われる。争点はいっぱいあるのに、どこを争点とすべきか、わからない。日本国内は問題が山積しているにも関わらず、与党も野党も決定的な求心力なく、有権者はだれに投票するかを決めかねている人も多いのではないか。残り一週間を残した最後の土日でしかも3連休、選挙運動はピークを迎えた。
そんな中、今や、名物となった自民党議員の問題発言がまたしても発生。13日報道され、話題となった。自民党の三ツ矢憲生衆院議員が、参院選の三重選挙区に同党公認で出馬した現職女性候補の応援演説で、

「6年間で一番大きな功績は子どもをつくったことだ」

とのたまったらしい。

■三ツ矢議員のダメダメツイッター

日本の人口は減少しつつあり、これが労働人口の減少、社会保障費の不足など日本の将来を危うくしている大問題であり、国会議員の中にも母親としての立場で発言できる人が増えるのはいろんな政策を提案できるから歓迎すべきこと。そんなような意味であろうと思って、三ツ矢議員のツイッターを見たがこれがひどい。
もうこれが、秘書が運営するダメダメツイッター。この度の騒動に対する反論、言い訳もなし。秘書本人もかねてからおそらく見ておらんだろう。駅で安倍総理を出迎える動画とかいらんし。
そして1月4日から更新もされていない。だいたいどんなスタンスで政治家をやっていたかがうたがわれるできる低レベルツイッター情報発信。これうまく使わんとだめだよ~。私設秘書の人かな。もっと勉強してよ。お願いしますよ。
そんな議員から発せられた言葉が、

「6年間で一番大きな功績は子どもをつくったことだ」。

となるとさすがに何も知らない人は・・・ねえ。政治家としての功績でほめるべきところはなかったのか。さらに、子供が欲しくてもできない人もいる。女性蔑視と受け取られることは明白であるにもかかわらず公衆の面前で堂々と拡声器を通じてこういったことが口から出てくる低レベルな議員は私は日本には「いらない」と思う・・・・人が多く出てくるのではないか。今回の一件で。

■三ツ矢議員の本当の考え方とは

続いて、三ツ矢憲生議員の公式ホームページを見てみる。

http://www.mitsuya-norio.com/index.html
”地方から国を変え、国民が主役である 「共に考え、共に生きる」社会を実現しよう”

というのがこの人の主張の大本だ。同ホームページ内では、「のりおの声」というコーナーがあって毎月きちんとその時の社会問題課題について考え方が述べられている。これはなんと2003年からずっと続いている。 さらにオフィシャルブログもつけておられ、最終の更新が7月7日に6月の活動内容を報告したものだった。
特筆すべきは、同ホームページには、「私の目指す社会」というコーナーがあり、「1.勝ち組負け組のない社会づくり」に始まる7項目の持続可能な社会づくりにかかる具体案が示されている。これらは、現代日本が抱える問題に対処するための同氏の政策的な具体案が簡潔に整理され示されているものだ。 自民党内で要職についているほかの古参議員の他のホームページと比較してもその政策主義主張はわかりやすく、しかも長年継続、近年の「持続可能な社会づくり」「地域共生社会」といったキーワードもとらえており、地方の一市民、子育て困難な家庭に寄り添う姿勢がわかる内容である。
このなかで同氏は、社会的弱者に対する政策の考え方としてこう述べている。


”今こそ、政治は原点に立ち戻り、目先の人気取り競争に走ることなく、「持続可能な社会」に日本を作り変え、同時に、自らの責任によらず弱い立場に追い込まれた人々に手を差しのばさなければなりません。”

■古参議員の引退促進と今後の政治家育成は選挙こそポイント

今回の三ツ矢議員の応援演説は女性蔑視とも思える内容であり決してよかったとは言えない。しかし、言葉の一部だけを切り取って違った解釈を拡大して喧伝することは、何にも知らない人を安易におかしなゆがんだものの見方を定着させ、変な方向に巻き込む空気づくりだ。ネットで流れる論調に安易に同調せずにしっかりと本質も見定めることが必要と思う。

日本は長期政権が続き、いつまでたっても解決されない諸問題、時代とともに積み重なる諸問題で安定しているにもかかわらず不安が高まってきた。安全・安心な世の中を作るには本気で日本の将来を考えた真剣な政策提言をするだけの気概を持った若い政治家に託していかなければならないところ。言い方は悪いが、古参議員は先が短いのだから、本来ならば三ツ矢議員のあのダメダメツイッターを運営している秘書みたいな人がもっと真剣に勉強してもらいたい。

政党にかかわるところなく日本の将来を真剣に考える有望な後継者は育っているか。 これも投票をする際の一つの評価しなければならない点ではなかろうか。

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