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自動運転が作る新しい交通インフラの形 ~人口減少・高齢化・コンパクトシティに対応した公共交通とは~

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 小難しい地域開発学的なタイトルを付けましたが、今日の話は、このブログで時々やってる「こんなのがあったらいいな」という架空の作り話が中心です。時間がある人は読んでくだされ。

Y町は、67万人の都市郊外に位置する町で人口は数千人ほど。平成16年ごろの市町村合併で、隣のK市に合併し、大きな都市の一部となったのはいいが、市中心部まで出かけるのに、公共交通機関はバスしかなく、それも「1時間に1本」程度しかない。

その「1時間に1本」のバスですら、利用する「乗客はまばら」というありさま。これではバス会社も、採算が取れそうにない。

だから、住民のほとんどは、自家用車を所有しており、それも夫婦別々の勤め先であれば車は2台必要なので、ほとんどの世帯で車の複数台持ちをしている。

自家用車を持っている人は、バスを利用する習慣はなく、これがますます公共交通機関を使わない理由になっている。

このままでは、バス路線は廃止になりかねないが、公共交通機関が全くない状態というのは自家用車を運転できない人にとっては移動手段がなくなるという、考えられない事態になるため、赤字でも何とか維持しようと、運賃の値上げ、無理なコスト削減、古い車両の維持等の涙ぐましい努力が続けられてきた。

また地域コミュニティバス等の小型巡回バスを1日1本走らせるなどし、交通弱者、高齢者対策も行ってはいる。しかし、1日1本ではさすがに・・・。交通弱者時は、バスの時間にあわせ、大きく生活スケジュールを変える必要がでてくる。不満は残る。

■ここから作り話

203×年、自動運転車が実用化され、マーカーが設置された道路などインフラの整った一定の範囲の道路で無人の運行が認められた。K市も赤字になっていたバス路線を中心に無人運転車両が運行できるようにインフラ整備につとめた。

そして、赤字に苦しむ各バス会社とリース大手、自動車メーカーがコラボして、問題を解決すべく仕組みを作った。

名付けて”CODT”(Carsharing on demand Traffic system)。数人から十数人乗りにわたる各種サイズの自動運転車両を、利用者の希望した時間と場所にいつでも走らせる仕組みだ。

どういう仕組みなのか箇条書きに整理して見てみよう。

1.利用者はスマホたタブレットなどの端末から、何時ごろどこへ何人で行きたいか入力すれば、利用者が待っている場所へ自動運転車両が最短時間で迎えに行く。バス停に設置されている機器から行先のボタンを押すだけでも良い。
(ほら、エレベーターを思い出してほしい。あれの平面版ですよ。)

2.自動運転車両はどこにあるのかというと、これは、バス会社の車庫や転回場に車いす用や多人数を運ぶための車両がある程度待機しているほか、各家庭の自家用車が利用される。自家用車に自動運転車を所有していて、乗らない空いている時間があれば、自動的に利用されるしくみになっている。

3.自家用車を買おうと思った人がディーラーで車を買うときに、自動運転車両を買ったりリースしたりして、それをCODT利用に貸し出すことを選択、契約できる。CODT契約者は回数に応じた貸出収入を手にすることができる。もちろん自分が利用したいときはそれが優先される仕組み。

これで、一度に人口減少時代に大量に輸送しなければ採算が取れない地方交通インフラ地獄から脱却でき、しかも高齢者等の交通弱者にもやさしい、自家用車を持つ一般の人には小遣い稼ぎになるというwin winの関係が築かれ、全国から注目される先進例となった。

・・・となればいいのに。

少子高齢化社会は、実は空間移動が困難になる社会でもある。今後の十数年間で人口が半減してしまうことが予測されている自治体もある。そんな場所では従来の交通インフラは、もはや機能しない。自分で車の運転できない高齢者は、もう、どうしようもなくなるわけで、こういった事情が都市部への移住を促進し、ますます人口減少に拍車をかけている面もあるのではないか。

ひょっとすると自動運転の普及は地方の人口減少を食い止める一つのカギになるのかもしれない。

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